買収 · 保険
SOMPO、米上場の特殊保険アスペンを35億ドルで買収へ
- 買い手
- SOMPOホールディングス(東京)
- 対象
- アスペン・インシュアランス・ホールディングス(英領バミューダ・ハミルトン(ニューヨーク証券取引所上場))
- 金額
- 35億ドル(約5,200億円)
- 状況
- 2026年2月24日に買収を完了。
- 日付
- 2025-08-27
SOMPOホールディングスは、アスペン・インシュアランス・ホールディングスを1株37.50ドル、総額約35億ドルの現金で買収することで合意した。買収はSOMPOインターナショナルを通じて行う。アスペンはバミューダ籍でニューヨーク証券取引所に上場する特殊損害保険・再保険会社で、事業の中心は米国。議決権の過半を持つ株主が書面で承認しており、追加の株主総会決議は不要だ。
ポイント
日本メディアの集計では、2025年7〜8月に開示された日本企業による対米買収はこの1件のみだった。国内市場の縮小を補うため、損保大手が米国の特殊保険分野へ進出する流れが続いている。
取引の内容
1株37.50ドルの買収価格は、2025年8月19日の終値27.66ドルに対し35.6%、直近30日の平均株価に対し24.6%のプレミアムとなる。SOMPOインターナショナル傘下のエンデュランス・スペシャルティ・インシュアランスがバミューダに合併子会社を設け、アスペンを存続会社として合併させる方式をとった。アスペンのA種普通株は現金化されてニューヨーク証券取引所の上場を廃止し、優先株は条件を変えずに残す。両社は将来、優先株を償還または買い戻す可能性があるとしている。
買収資金は自己資金で賄う。共同通信は、SOMPOが削減を進めている政策保有株の売却益を充てると報じた。SOMPO側はモルガン・スタンレーが単独の財務アドバイザー、スキャデン・アープス・スレート・ミーガー・アンド・フロムが法律顧問を務めた。アスペン側の財務アドバイザーはゴールドマン・サックスとインシュアランス・アドバイザリー・パートナーズ、法律顧問はシドリー・オースティンだった。
アスペンについて
支配株主は約82%を保有する米投資会社アポロだった。アポロは2019年に約26億ドルでアスペンを非公開化し、2025年5月8日にニューヨーク証券取引所に再上場させた。この際、アポロ系ファンドが1株30ドルで1,325万株を売り出し、アスペン自体に資金は入っていない。SOMPOの買収価格は、4カ月足らず前の公開価格を25%上回る。
アスペンの2024年のグロス引受保険料は約46億ドル。うちロイズのシンジケート4711が約10億ポンドを引き受け、コンバインド・レシオは80%台前半だった。サイバー、信用・政治リスク、英国の財物、米国の役員賠償責任などの特殊保険に強みがある。第三者の再保険資本を運用する「アスペン・キャピタル・マーケッツ」も持つ。
買収の狙い
SOMPOは、SOMPOインターナショナルが拠点を持たないロイズ市場に足場を築き、米国などで特殊保険・再保険の事業を厚くできると説明した。アスペン・キャピタル・マーケッツについても、資本効率の改善や収益変動の抑制に役立つとした。買収は直ちにROE(自己資本利益率)の押し上げにつながる見込みで、アスペンは同社の海外保険事業と統合する。
出典
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