買収 · 通信ソフトウェア
NEC、米通信向け課金ソフトのCSGを29億ドルで買収へ
- 買い手
- NEC(東京)
- 対象
- CSGシステムズ・インターナショナル(米コロラド州)
- 金額
- 29億ドル(約4,385億円、企業価値ベース)
- 状況
- 2026年5月15日(日本時間)に買収完了。
- 日付
- 2025-10-29
NECは米ナスダック上場のCSGシステムズ・インターナショナルを1株80.70ドルの現金で買収することで合意した。プレミアムは17%で、負債を含む企業価値は約29億ドル。CSGは通信・ブロードバンド事業者向けに課金、顧客対応、決済のソフトを手がける。NEC子会社のネットクラッカーと統合し、統合後の事業はネットクラッカーが率いる。
ポイント
NECにとって近年最大級の海外買収で、北米の継続課金型SaaS収益を大きく取り込む。ネットクラッカーと並び、通信事業者向け運用ソフトの世界的供給者を目指す戦略を後押しする。
取引の内容
1株80.70ドルは、発表前日の2025年10月28日のCSG終値68.75ドルに対して17.38%のプレミアムとなる。CSGの委任状説明書によると、NECは10月26日に80.00ドルを提示したが、CSG取締役会は最高経営責任者(CEO)に拒否して最終提案を求めるよう指示した。NECは10月28日に80.70ドルを示し、10月29日に合併契約を結んだ。
NECは買収資金を手元資金と借り入れで賄い、株式による調達は予定しないとした。買収総額は約4,417億円で、シナジーを除いてもNon-GAAPベースの1株当たり利益は増える見込みとした。CSGの四半期報告書によると、CSGがより有利な提案を受け入れる場合の解約金は8,200万ドル、NEC側の逆解約金は1億3,500万ドル。
NECの財務アドバイザーはゴールドマン・サックス、法務アドバイザーはフレッシュフィールズ。CSG側はジェフリーズとシンプソン・サッチャー・アンド・バートレットが助言した。
CSGについて
CSGの2024年12月期の売上高は約11億9,700万ドルで、2023年の約11億6,900万ドルから増えた。従業員は5,800人超で、115カ国以上の顧客に製品を提供する。開示資料によると、売上高の約4割を上位2社の顧客が占める。
NECにとっては手薄な地域での事業拡大となる。同社の北米・中南米の売上収益は2025年3月期に1,160億円で、全体の3%台にとどまる。NECは、欧州中心のDGDF事業と並び、統合後の事業を北米発のグローバルなソフトウェア・サービス事業拡大のけん引役とする考えを示した。
承認と日程
CSGは2026年1月30日の臨時株主総会で合併の承認を得た。賛成は約2,352万票、反対は約5,400票だった。5月7日には対米外国投資委員会(CFIUS)から審査完了の書面通知を受けた。完了時、CSGは借入枠で借りていた1億2,500万ドルを返済したが、2028年満期の利率3.875%の転換社債約4億2,500万ドルは残った。
出典
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