買収 · エネルギー向けソフトウエア
三菱電機、米オクラホマのエネルギー管理ソフトPCIを14億ドルで買収へ
- 買い手
- 三菱電機(東京)
- 対象
- PCIエナジー・ソリューションズ(米オクラホマ州ノーマン)
- 金額
- 14億ドル(約2,223億円)
- 状況
- 発表済み。規制当局の承認を経て2026年内に完了予定。
- 日付
- 2026-08-20
三菱電機は、電力取引や発電計画、エネルギー資産の最適化ソフトを手がける米オクラホマ州のPCIエナジー・ソリューションズの全株式を、個人株主から14億ドルで取得する。PCIの従業員は約350人で、電力会社や発電事業者を顧客に持つ。経営陣は続投させ、自社の電力制御システムやデータ基盤「Serendie」と組み合わせる。
ポイント
再生可能エネルギーやAIによる需要増で米国の電力網と市場は複雑さを増し、最適化ソフトの需要が高まっている。エネルギー事業でハードから継続課金型のソフトへの転換を進める一手となる。
取引の内容
契約締結は2026年8月20日。三菱電機はPCI(正式名称はPower Costs, Inc.)の全持分を現金14億ドルで取得し、完全子会社とする。三菱電機は投資家向けの説明で、買収金額としては同社で過去最大の案件になると述べた。
売り手側の法律顧問はジョーンズ・デイが務めた。三菱電機側の助言会社は確認できた資料では明らかにされていない。約2,200億円の買収額の妥当性を問われた同社は、PCI単体の評価で内部収益率(IRR)が資本コストの8%を上回ったと説明した。外部専門家の評価や類似企業との比較でも確認したという。
PCIについて
PCIは創業者のフレッド・N・リー氏が最高経営責任者(CEO)を務める。ソフトウエアはポートフォリオ最適化、発電計画、負荷・需要予測、リスク管理、精算などをカバーする。顧客企業は120社超で、電力会社、公営電力事業体、独立系発電事業者など米国の電力市場が中心だ。
買収の狙い
三菱電機はPCIのソフトを、自社のエネルギーマネジメントソリューション「BLEnDer」やデジタル基盤「Serendie」と組み合わせる。エネルギーソリューション事業の売上高を2026年度見込みの約1,000億円から30年度に2,000億円へ倍増させ、営業利益率28%を目指す。
30年度売上高のうち、本買収による増収効果は800億円を見込む。内訳はPCI単体で250億円、シナジーで550億円。同社は2025年9月にも米ソフトウエア企業ノゾミ・ネットワークスの買収を決めており、ソフト・サービスへの転換を進めている。
承認と日程
完了は2026年中の見込みで、規制当局の承認と通常の前提条件の充足が必要となる。それまで両社は別会社として運営し、PCIは顧客サポートや契約、進行中のプロジェクトに変更はないとしている。2026年10月中旬時点で、完了の発表は確認できていない。
出典
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