買収 · 半導体材料
JSR、米半導体材料のインプリアを5億1,400万ドルで完全子会社化
- 買い手
- JSR(東京)
- 対象
- インプリア(残り79%)(米オレゴン州コーバリス)
- 金額
- 5億1,400万ドル
- 状況
- 2021年10月29日に完了。
- 日付
- 2021-09-17
JSRは、保有していなかったインプリアの株式を5億1,400万ドルで取得し、出資比率を約21%から100%にすることで合意した。オレゴン州立大学発のインプリアは、極端紫外線(EUV)露光装置で半導体の最も微細な回路を描くのに使う、金属酸化物の感光材料(フォトレジスト)を開発している。
ポイント
EUV用レジストは最先端の半導体に欠かせない。既にレジスト大手のJSRは、インプリアの買収で次世代技術で先行した。
取引の内容
2021年9月17日、JSRはインプリアの残りの株式すべてを5億1,400万ドルで取得することで合意した。JSRは2017年からインプリアに出資しており、買収前の持分は約21%。ほかの株主には半導体メーカーや装置メーカーが含まれていた。買収は2021年10月29日に完了した。
インプリアについて
インプリアは2007年にオレゴン州立大学から生まれ、オレゴン州コーバリスに本社を置く。一般的な有機ポリマーではなく、主に酸化スズなどの金属酸化物を使ったフォトレジストを開発する。フォトレジストは光に反応する塗膜で、半導体メーカーはそこに光のパターンを当てて回路を描く。金属酸化物レジストはEUV光をよく吸収し、より細い線を描けるため、3ナノメートル以下の半導体で重要になる。
JSRの狙い
世界のフォトレジストの大半は、JSR、東京応化工業、信越化学工業など日本企業が供給している。JSRは、出遅れるリスクを避け、次世代技術を確保したかった。インプリアの製品は既に大手半導体メーカーが評価していた。
その後
JSRは2023年、官民ファンドの産業革新投資機構(JIC)による非公開化に合意した。インプリアのような技術に大きく投資する体制をつくることも理由の一つだった。2021年以降、日本企業による米国の半導体材料メーカー買収が相次いでおり、その一つとなった。
出典
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