政策 · 通商政策
日米が関税交渉で合意、税率15%と5,500億ドルの対米投資
- 発表元
- 日本政府(東京)
- 対象
- 米国政府(米ワシントン)
- 金額
- 5,500億ドル
- 状況
- 合意済みで、2025年9月4日の米大統領令で発効した。2026年2月20日、米連邦最高裁は国際緊急経済権限法(IEEPA)は関税の根拠にならないと判断し、米政府は通商法122条に基づく一時的な10%の一律関税に切り替えた。同関税が2026年7月24日に失効すると、米国は通商法301条に基づく12.5%の関税を日本製品に課した。日本政府は負担が2025年の合意を上回ることはないとし、自動車関税は15%に据え置かれた。
- 日付
- 2025-07-22
トランプ米大統領は日本との貿易枠組み合意を発表した。自動車を含む日本からの輸入品の大半に一律15%の関税を課す。その見返りとして日本は、半導体、エネルギー、重要鉱物、医薬品、造船など米側が選ぶ分野に5,500億ドルを投資することを約束した。ホワイトハウスによると、日本はボーイング機100機の購入や米国産のコメ・農産品の輸入拡大にも応じる。
ポイント
自動車への25%関税を回避し、日本の資金を米国の戦略産業へ流す政府主導の枠組みが生まれた。今後数年にわたる対米投資の大枠を決める合意となる。
合意の内容
2025年9月4日に署名され、9月9日に官報に掲載された大統領令14345号が15%の仕組みを定めた。通常の最恵国(MFN)税率を含む上限型で、MFN税率が15%未満の品目は合計15%になるよう上乗せし、15%以上の品目には追加関税を課さない。適用は2025年8月7日以降の輸入分にさかのぼった。
自動車と同部品もMFN税率込みで15%とし、通商拡大法232条に基づき徴収する。民間航空機と後発医薬品は対象外とされた。
5,500億ドルの対米投資
5,500億ドルの運用ルールは2025年9月4日に署名された覚書で定められ、最初の案件は2026年2月と3月の2回に分けて発表された。いずれも別項で扱う。
今後の注目点
米連邦最高裁は2026年2月20日、「ラーニング・リソーシズ対トランプ」訴訟で、IEEPAは関税賦課を認めていないとの判断を6対3で示した。15%税率の前提だった相互関税の法的根拠が失われ、政権は通商法122条に基づく10%の一律暫定関税に切り替えた。この関税は最長150日間しか課せない。トランプ大統領は15%への引き上げを表明したが、その後の報道では実際に適用された税率は10%とされている。232条に基づく自動車関税は直接の影響を受けなかった。日本政府は対米投資の約束を維持するとし、日本企業が不利にならないよう米側に求めた。
122条の関税は2026年7月24日に失効した。米国は代わりに、強制労働による製品の輸入規制が不十分だとして、通商法301条に基づき60カ国・地域に最大12.5%の関税を課し、日本の税率は12.5%となった。木原稔官房長官は「遺憾」としつつ日米合意に変更はないと述べ、赤沢氏は日本の負担は増えないと説明した。自動車関税は15%のまま据え置かれた。米国は過剰生産能力を理由とする別の301条措置も検討している。経済産業相となった赤沢氏は2026年9月3日、ワシントンでラトニック氏と会談し、投資案件の進捗などを協議した。
出典
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