政策 · 投資政策
石破首相、対米投資を1兆ドルに拡大へ トランプ氏「日鉄はUSスチールを買収せず投資」
- 発表元
- 日本政府(石破茂首相)(東京)
- 対象
- 米国(トランプ大統領)(米ワシントン)
- 金額
- 1兆ドル(投資目標)
- 状況
- 2025年2月7日の首脳会談で表明。その後、2025年の日米関税合意における5,500億ドルの投資枠組みとして具体化。
- 日付
- 2025-02-07
ワシントンでの初の首脳会談で、石破首相はトランプ大統領に対し、日本の対米投資を前例のない1兆ドル規模に引き上げる考えを伝え、トランプ氏はこれを歓迎した。共同声明には二国間の投資と雇用の大幅な拡大や、米国産LNGの対日輸出拡大が盛り込まれた。記者会見でトランプ氏は、日本製鉄がUSスチールを所有するのではなく大規模に投資することで合意したと述べた。
ポイント
首脳会談は日本の対米直接投資をトランプ政権との交渉材料の中心に位置づけ、その後の関税交渉でも同じ役割を果たした。バイデン政権の禁止後、日本製鉄案件の見直しに道が開く最初のシグナルともなった。
合意の内容
2025年2月7日の会談は両首脳にとって初の対面会談で、ワシントン時間午前11時55分から約1時間50分行われた。共同声明は投資やエネルギーに加え、尖閣諸島への日米安全保障条約第5条の適用を確認した。日本は防衛力の抜本的強化への決意を改めて示し、両首脳は外務・防衛担当閣僚による「2プラス2」の早期開催を指示した。AIや半導体など重要技術での協力強化でも一致した。
トランプ氏は記者会見で、アラスカLNG事業をめぐる合弁について両国が協議していると述べた。同事業はノーススロープからニキスキの液化基地まで約800マイル(約1,300キロメートル)のパイプラインを敷く総額440億ドルの計画だ。日本は関心を示したが、拠出の中身は明らかにしなかった。追加関税のリスクを問われた石破首相は、関税引き上げが必要になるような問題は日米間にないとの認識を示した。
対米投資の現状
1兆ドルの目標は、日本の対米直接投資残高を基準としている。米商務省によると2023年末の残高は7,833億ドルで、日本は5年連続で最大の対米直接投資国となった。石破首相は記者会見でこの点を強調した。日本貿易振興機構(ジェトロ)の2026年版報告書では、残高は8,271億ドルに増えている。
その後の展開
日本製鉄はその後、トランプ氏が示した少数出資ではなく、2025年6月にUSスチールを完全買収した。1兆ドルの投資表明は、2025年の日米関税合意における5,500億ドルの投資枠組みに引き継がれた。いずれも別項で扱う。
出典
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