米国拠点 · 送配電機器
日立、米送配電機器製造に10億ドル超投資 バージニアに大型変圧器工場
- 企業
- 日立製作所(日立エナジー)(東京)
- 案件
- 大型変圧器工場と米国内の送配電関連拠点の拡張(米バージニア州サウスボストン)
- 金額
- 10億ドル超(1,500億円超、うちバージニア工場に4億5,700万ドル)
- 状況
- 2026年6月29日に着工。2028年の稼働を見込む。
- 日付
- 2025-09-04
日立製作所は、米国の送配電機器製造に10億ドル超を投資すると発表した。約4億5,700万ドルはバージニア州サウスボストンに新設する大型変圧器工場に充てる。同社は国内最大の大型変圧器工場になるとしており、825人超を雇用する。日立エナジーはこのほか、テネシー州アラモ(1億600万ドル)、ペンシルベニア州マウントプレザント近郊(7,000万ドル)、バージニア州南西部(2,250万ドル)の拠点も拡張する。
ポイント
大型変圧器は輸入に長い納期がかかり、米国の送電網やデータセンター整備のボトルネックになっている。現地生産で関税リスクを避け、AIによる電力需要の拡大を取り込む狙いがある。
投資の内容
サウスボストンの新工場は、ハリファックス郡にある日立エナジーの既存変圧器工場に隣接して建設する。米建設専門誌ENRが確認した郡の資料によると、延べ床面積30万平方フィート(約2万8,000平方メートル)超の製造棟に375トンの天井クレーンを備え、完成品は鉄道で出荷する。製品の一部は2階建ての建物ほどの大きさになる。
ほかの拠点は製品分野が異なる。テネシー州アラモの1億600万ドルの拡張は変圧器部品の生産で、2027年半ばの稼働を予定する。ペンシルベニア州マウントプレザントの7,000万ドルは、六フッ化硫黄(SF6)を使わない「EconiQ」製品を含む高電圧開閉装置・遮断器の増産に充てる。バージニア州南西部の2,250万ドルは乾式変圧器を生産するブランド工場の改修と、アトキンスでの7万5,000平方フィートの新施設が対象だ。
雇用と優遇措置
バージニア州の支援策には、成果連動型の大型雇用・投資補助金(最大2,940万ドル)と、州の人材育成プログラムによる採用・研修支援が含まれる。ハリファックス郡は約10エーカーの土地を提供し、州の労働者住宅投資プログラムの補助金で従業員向け住宅の整備も進める。2026年4月にはスパンバーガー知事が支援条件を承認した。少なくとも4億5,710万ドルの設備投資と825人以上の常勤雇用が条件となる。
新たな職種はエンジニアリング、先端製造、運営部門に及ぶ。地元報道によると、サウスボストン拠点の現在の従業員約850人がほぼ倍増する。同社は採用の時期を示していない。
日程
日立エナジーは2026年6月29日にサウスボストン工場の起工式を開いた。スパンバーガー知事やバージニア州選出の連邦議員らが出席した。同社は2028年の稼働と初出荷を見込む。アラモの拡張は、世界で変圧器生産に15億ドルを投じる別の計画の一部である。
出典
Kakehashi M&A News トップ