買収 · 鉄骨建築
阪和興業と政投銀、米鉄骨建築メーカーASGを約561億円で買収へ
- 買い手
- 阪和興業(日本政策投資銀行と共同)(大阪)
- 対象
- アソシエイテッド・スチール・グループ(ASG)(米オクラホマ州オクラホマシティー、ミシシッピ州ベイツビル)
- 金額
- 100%分の基準価額は3億4,700万ドル(約561億円)。阪和興業は50.1%の取得に、ASGの借入返済向け貸付を含め約2億2,600万ドル(約361億円)を投じた
- 状況
- 2026年8月31日(米中部時間)に完了。
- 日付
- 2026-06-30
鉄鋼商社の阪和興業と日本政策投資銀行は、工場や商業施設向けのシステム鉄骨建築を米南部で手掛けるアソシエイテッド・スチール・グループを買収する。同社はオクラホマ州のアライアンス・スチールとミシシッピ州のACIビルディング・システムズを傘下に持つ。阪和興業が米子会社を通じ50.1%、政投銀が49.9%を取得し、米独禁当局の承認を経て8月末に完了した。
ポイント
海外売上高比率を38%から50%に高める目標を掲げる阪和興業にとって、鋼材の販売から加工・製造へと踏み込み、米国の工場建設需要を取り込む布石となる。政投銀の共同出資は、中堅企業の対米進出を政府系金融機関が後押しする構図を示す。
取引の内容
阪和興業は2026年6月30日付の適時開示で取得を公表した。3億4,700万ドルはアソシエイテッド・スチール・グループ(ASG)の持分100%に対する基準価額で、最終的な取得価額はこれと異なる可能性があると開示資料は注記している。取得前のASGはアソシエイテッド・グループ・ホールディングスが全持分を保有していた。
開示時点では阪和の取得比率を50.1〜100%とし、残りを政投銀が出資する枠組みだった。政投銀が取引を実行しない場合は阪和が100%を取得するとしていた。買収資金として、米子会社ハンワ・アメリカン(HAMCO)の資本金を4,000万ドルから最大4億3,725万ドルに増やす計画も示した。
8月31日の完了時、阪和は50.1%の取得に伴う投資総額を約2億2,600万ドルと公表した。この額には、ASGグループの既存借入金などの返済に充てる貸付金が含まれる。
ASGについて
ASGは工場で加工した鉄骨部材を現地で組み立てるシステム建築(PEMB)を手掛ける。事業会社のアライアンス・スチールとACIビルディング・システムズは、オクラホマシティーとミシシッピ州ベイツビルの拠点で約600人を雇用する。
ASGは2012年、シカゴの投資会社プロマス・エクイティ・パートナーズと独立系スポンサーのジョン・ベセリー氏が、金属建築メーカーの集約を目的に設立した。同年にACIを買収し、2014年初めにアライアンス・スチールを加えた。
アドバイザーと承認
米投資銀行スティーブンスは、2026年8月31日付の完了案件として本件を財務アドバイザー実績に掲げている。取引には米競争法上の承認が必要で、完了前に取得した。政投銀は特定投資業務の枠組みで49.9%を出資した。
今後の注目点
阪和は将来的にASGの全持分保有を目指すとしており、いずれ政投銀の持分を買い取る可能性がある。ASGは2027年3月期中に連結子会社となる。
出典
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